タバコは筋トレに悪影響?ガチの嫌煙家が教える喫煙が筋肉を減らす4つのメカニズム

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タバコは筋肉を減らす?

筋肉料理研究家Ryota
こんにちは、筋肉料理研究家Ryotaです!

「筋トレ終わりの一服がたまらない!」

とトレーニングをしながら、喫煙の習慣がやめられないという方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、結論から言うとタバコを吸いながらの筋トレは、せっかくのトレーニング効果を台無しにするどころか、逆に筋肉を減らしてしまう危険性があります。

この記事では、生まれてこの方タバコを咥えたことすら無くガチの嫌煙家であるボクが、複数の科学的論文をもとに喫煙と筋肉の関係を徹底解説。

さらに、禁煙に関するデータも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください!

結論:タバコは「筋タンパク合成」を低下させ、筋肉減少のリスクを高める

タバコを見つめるボディビルダー

筋トレ後の体は、傷ついた筋線維を修復して筋肉を大きくしようとする回復モードに入っています。

しかし、喫煙はこの「筋肉を作る働き」を強力にストップさせてしまう行為。

実際に、2007年にアメリカ生理学会が発行する専門誌に掲載された研究では、筋肉が育つ過程において重要なタンパク質の合成が喫煙によって阻害されることが報告されています(※1)。

また、チェコのプラハ・カレル大学などが行った合計22,515人を対象とした12のメタアナリシス研究では、喫煙者は非喫煙者に比べて、加齢に伴う筋肉量の低下(サルコペニア)を発症するリスクが有意に高まることが判明(※2)。

さらに、イランのマシュハド医科大学が4,572人を対象に行ったコホート研究においても、喫煙は骨格筋量指数と有意な負の相関を持ち、身体機能と筋肉量の低下に直結するという事実が確認されました(※3)。

と以上のように、タバコと筋肉の相性の悪さはさまざまな研究によって証明されています。

なぜタバコを吸うと筋肉が減る?科学的な4つのメカニズム

それでは、なぜタバコは筋肉の成長を阻害してしまうのでしょうか。

じつは、単に「肺活量が落ちて息切れしてしまう」という訳ではなく、喫煙は細胞や遺伝子レベルで筋肉に対してダメージを与えているようなのです。

1.毛細血管の退化とカルシウム動態の乱れ

毛細血管のイメージ

筋肉が力を発揮し、かつトレーニング後に回復するためには、血液を通じて栄養素が運ばれなければなりません。

しかし、タバコの煙は筋肉内の毛細血管を退縮させ、減少させる働きを持っています。

実際にカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究によると、毛細血管が失われることで筋線維のカルシウム動態が変化し、骨格筋の機能が著しく低下してしまうことが明らかになっています(※4)。

2.筋肉の成長を止める「マイオスタチン」の増加

むせる女性

筋肉の成長は、増やすシグナルと減らすシグナルのバランスで成り立っています。

ところが、前述のアメリカ生理学会の論文では喫煙が筋肉の合成を妨害する「マイオスタチン」という遺伝子や、筋肉の分解に関わる酵素「MAFbx」の発現を不必要に増加させてしまうことが示唆されました(※1)。

簡単に言えば、タバコを吸うことで筋肉が合成しづらくなるうえ、分解されやすくなってしまう可能性があるということ。

加えて、このマイオスタチンの増加は慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの医学研究において、ミトコンドリアの異常な分裂を引き起こし、骨格筋の機能障害に関与することも示されています(※5)。

3.酸化ストレスの増大とミトコンドリア機能の破壊

ミトコンドリアのイメージ

タバコに含まれるニコチンや有害物質は、細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアを攻撃してしまいます。

実際にアメリカ生理学会の研究データでは、ニコチンは気道平滑筋細胞などのミトコンドリアの構造と機能を直接的に変化させ、エネルギー産生を妨げる要因であると述べられています(※6)。

また、ブラジルの学術データベース「SciELO」に掲載された研究では、健康な喫煙者であっても体内では高い酸化ストレス状態が起きていると指摘。

これが抗酸化能力や骨格筋の総仕事量の低下といった、筋肉の機能不全を引き起こす原因になると結論づけられています(※7)。

4.運動からの回復阻害と慢性的なエネルギー不足

うなされている女性

筋トレの効果を最大化するには、トレーニング後の速やかな回復が不可欠。

しかし、アメリカのイェール大学が発表した論文では、喫煙は運動によるダメージからの筋肉のリカバリーを著しく損なってしまうと警鐘を鳴らしています(※8)。

同研究では、喫煙者と非喫煙者においてトレーニング後の筋肉エネルギー(グリコーゲン)の回復速度を測定。

その結果、なんと喫煙者は非喫煙者に比べて回復速度が約1/5以下にまで激減していたことが判明しました。

また、ケンブリッジ大学の学術資料によれば、喫煙習慣による慢性的な負のエネルギーバランスが筋肉のタンパク質代謝を崩し、筋萎縮につながるカタボリックな環境を作り出してしまうと述べられています(※9)。

禁煙すれば筋肉の回復力はすぐに戻る!

タバコを捨てるボディビルダー

ここまで喫煙に関するネガティブなデータばかり紹介してきましたが

ベンチプレスをする男性
長年タバコを吸ってきたから、今さら禁煙しても手遅れなのでは…

…と諦める必要はありません!

というのも、禁煙による筋肉へのポジティブな影響は驚くほど早く現れるようなのです。

イギリスのマンチェスター・メトロポリタン大学による調査では、14日間の禁煙による影響を測定。

その結果、わずか2週間タバコをやめただけで筋肉の疲労耐性(持久力)が向上するという結果が示されました(※10)。

また、同研究では喫煙者の全身の炎症マーカーも、短期間で劇的に改善へと向かうことも分かっています。

つまり、例え長年の喫煙習慣がある方でもタバコを辞めたその日から、筋肉が育ちやすい体に猛スピードで回復していく可能性があるのです。

ベンチプレスをする男性
そうは言っても、いきなり禁煙するのは辛い…

という方は、「ニコチンフリーのもので減煙してみる」というのもおすすめです。

まとめ:タバコと筋肉の相性は最悪だけど、禁煙の効果はすぐに現れる!

禁煙を祝福されるボディビルダー

紹介した通り、喫煙は筋肉の毛細血管を退縮させ、カルシウム動態を乱すことで筋肉の機能を直接的に損なってしまう行為。

また、血流が悪化し回復力が大幅に低下するため、筋肥大の効率が落ちてしまうのも避けられません。

さらに、将来的なサルコペニアのリスクも大きく跳ね上がってしまうなど、タバコと筋肉は相性が最悪であると言えるでしょう。

しかし、前述の通り禁煙による筋肉へのポジティブな効果は即効性を持っていることも分かっています。

せっかくジムで流した汗と努力を、一本のタバコで灰にしてしまうのは非常にもったいないこと。

理想の体を手に入れるためにも、ぜひ今日から「筋肉のための禁煙」に取り組んでみてください!

参考文献・引用論文

1.Petersen AM, et al. (2007) "Smoking impairs muscle protein synthesis and increases the expression of myostatin and MAFbx in muscle." American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism.

2.Steffl M, et al. (2015) "Relation Between Cigarette Smoking and Sarcopenia: Meta-Analysis." Physiological Research.

3.Telikani S, et al. (2024) "Mind Matters: Examining the Relationship between Mental Lifestyle Determinants and Muscle Mass."

4.Nogueira L, et al. (2018) "Cigarette smoke directly impairs skeletal muscle function through capillary regression and altered myofibre calcium kinetics in mice." The Journal of Physiology.

5."Myostatin is involved in skeletal muscle dysfunction in chronic obstructive pulmonary disease via Drp-1 mediated abnormal mitochondrial division."

6.Borkar NA, et al. (2023) "Nicotine affects mitochondrial structure and function in human airway smooth muscle cells." American Journal of Physiology-Lung Cellular and Molecular Physiology.

7."Oxidative stress and skeletal muscle dysfunction are present in healthy smokers." SciELO.

8.Price TB, et al. (2003) "Smoking impairs muscle recovery from exercise." American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism.

9.Understanding the role of smoking and chronic excess alcohol consumption on reduced caloric intake and the development of sarcopenia. Cambridge University Press.

10.Darabseh MZ, et al. (2021) "Fourteen days of smoking cessation improves muscle fatigue resistance and reverses markers of systemic inflammation." Scientific Reports.

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